津軽塗:経済産業大臣指定伝統的工芸品に指定され国内外から高い評価を受けています。江戸時代中期より三百年以上経った今も、その独特な美しさは変わりません
1.木取り
2.布着せ
3.地付け:最も粗い地漆から塗り始めその後徐々に細かい漆へと変えていきます。ヘラで均一に塗った後、十分に乾燥させてから表面を研ぎます。その後、より細かい切粉、錆漆を塗り、同様に研いできます。ここまでの下地工程では水をつけずに研ぐことが特徴です。重箱の裏など模様付けをしない部分には中塗漆を塗って仕上げます
4.仕掛け:下地の上に、素黒目漆(すぐろめうるし)に顔料、卵白を練り合わせた仕掛漆で斑点模様をつけていきます。仕掛ベラを使って全面に模様をつけ、5日ほどかけて漆の内部まで乾燥させます。
5.塗掛け:仕掛漆が乾いたら、その上に刷毛で色漆を塗っていきます。仕掛け模様が際立つように、塗掛けには黒に対して黄色など対比の強い色漆を使います。
6.彩色:色漆で市松状に散らし模様を描き、唐塗の色調に彩りを添え華やかさを出していきます。主に使われるのは「両彩色」と呼ばれる朱と緑の色漆です。彩色により、唐塗独特の模様が生まれます。さらに上から透明で茶褐色の素黒目漆を塗ることで、落ち着いた色調になります。
7.妻塗り:素黒目漆を全体に薄く塗り、上から錫の粉を蒔きつけます。この後に唐塗模様を研ぎ出した際に、妻塗りの漆が地色と模様の境界を縁取るため、模様がより引き立ちます。
8.上げ塗り:赤漆や素黒目漆など仕上げに使う色によって、赤仕上げや黒仕上げ、呂仕上げなどと呼ばれます
9.研ぎ:凸凹を取るため大まかに研いでいきます。削り出された面を十分に乾かすために、湿度と温度を適切に保つ漆風呂に入れてよく乾燥させてから、さらに模様を削り出します。凹んだ部分は漆を扱き塗り(こきぬり)し、研いでは塗る工程を何度も繰り返します
10.胴摺り:菜種油で砥の粉を練った油砥の粉で繰り返し磨き上げ、研ぎ跡を磨き取っていきます
11.呂塗り:最後に、磨き用の呂色漆を塗って仕上げます。呂色漆をつけた炭で少しずつ研いでは拭き込むことを繰り返し、艶を出して完成です。
※新品未使用ですが、長期自宅保管品です。箱は経年劣化しておりますのでご理解いただきご購入ください。
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